★Gummy Wax®とGummy Wax®STORONGの使い方★
Gummy Wax®を使ったキャンドルの制作工程は特別な設備なしに、一般的なジェル状の透明ワックスと同様の道具と材料で制作ができます。
⚠制作したキャンドルを商品として販売される際には、必ず燃焼実験をするようにしましょう。
グミワックスは、まだまだ多くの可能性を秘めた素材です。
ひとつひとつの研究や実験、探究・試作が新たな発見につながり、皆さまの楽しみがさらに広がりますと嬉しく思います。
★グミワックスの主原料は、厳選された鉱油をじっくり丁寧に精製し、食品添加物や医薬品・化粧品にも使われる、純度の高い日本製のミネラルオイル(流動パラフィン)を使用しています。
★安全性の高いミネラルオイル(流動パラフィン)を主原料としているので、どなたでも安心してお使いいただけます。
★オイルを固めるための添加剤には、高品質エラストマーを使用。燃え方や硬さのバランスをしっかり調整しています。
★火を灯したときの安定感、イヤな臭いや煙を抑える工夫はもちろん、氷のようにクリアな透明感と、しっかりとした硬さを両立しました。
★こだわりが詰まった、高純度・高品質の素材で作られたオリジナルの透明ワックスを、キャンドルの制作はもちろん、アートやクリエイティブなものづくりにぜひお試しください。(⚠火気注意)
※グミワックスのレシピは日本初・完全オリジナルとなっております。類似製品とは原料及び配合・製造方法が異なる可能性がございます。
※ご使用のうえ、その違いをご実感いただければ幸いです。
ワックスの溶かし方
★自立型で型崩れの少ない強い弾力のあるワックスで流動点は約100℃~110℃と高めです。
★一般的な透明ワックスと同様、ガス火や直火ではミストや引火の危険性があるため、必ずIH調理器やホットプレートをお使いください。
★200℃まで計れる温度計をご使用のうえ、熱くなりすぎないように温度を確認しながら温めてください。
●IH調理器かホットプレートで時間をかけて少しずつ溶かし始め、半分ほど溶けたら調理器の温度を140℃ほどの設定にして、完全に液体状にして下さい。
※100℃以上使用可能な、温度設定のあるIH調理器具をご利用ください。
●あらかじめワックスを小さくカットしてから溶かすと、時間短縮になり、白煙も少なくなります。
※キッチンバサミでカットするのがお勧めです。
●溶かす際にはある程度深さのある(10cm程度)、白色のホーロー鍋やホーロービーカーがお勧めです。
※キャンドル資材店等で扱っている、白色のホーロービーカーや鍋は、軽くて持ちやすく、耐熱性と耐久性に優れ、着色した際に色がわかりやすいので便利です。
●部分的に熱くなりすぎないように、かき混ぜながら温度を測り、ゆっくりと溶かしてください。
※一気に高温で温めるとワックスが気化してミスト(霧状)が発生します。
●グミワックスの使用温度は130℃~160℃くらいが最適です。
150℃~160℃で数分放置すると、ある程度気泡を飛ばすことができます。
その後目的の温度で使用して下さい。
⚠160℃以上になりますと熱酸化により変色してしまいますのでご注意下さい。
●グミワックスストロングは高弾力で粘度も高めなので、使用温度は150~170℃くらいを目安にご使用ください。
気泡を極力抜きたい場合は160℃ほどで一旦加熱を止め、ある程度温度が下がってから再び目的の温度まで加熱して使用してください。
⚠170℃以上になりますと熱酸化により変色してしまいますのでご注意下さい。
●溶かし直してワックスを再使用する場合は、2回を限度にお使いください。
※再使用しすぎると酸化のため変色(黄変)することがあります。
⚠他社の透明ワックスとの混合は組成の違いから灯すと引火の危険性があります。絶対に避けてください。
⚠キャンドルとして利用する際は必ずグミワックス(グミワックスストロング)単体でご使用ください。
※Gummy Wax®と他社のジェルワックスでは、使用原材料が違う可能性がございます。
キャンドルの芯について
●一般的なキャンドルの芯が使用できます。
●芯のサイズは制作するキャンドルの大きさにより異なりますが、お勧めのサイズは
◆Gummy Wax:8×3+2~10×3+2
◆Gummy Wax STORONG:D32~D60
特別な芯は必要ありません
芯には丸く編んだ「まる芯」と平たく編んだ「平芯」があります。
日本製でも海外製でも市販されている汎用性の広い芯が使えます。
●「まる芯」は蜜蝋キャンドルなど燃焼温度の高いワックスに使われる事が多いですが、コシがあってロウ溜まりが大きくなっても倒れずらい特徴もありますので、グミワックスでは座金を使わないフローティングキャンドルなどに使うと良いようです。
●通常は「平芯」を使うことが多いと思いますが、その場合は座金をいれて、ロウ溜まりの中で倒れずらい工夫が必要になります。
※グミワックスは流動点が高いため 大きなロウ溜まりが出来づらく、それによって型崩れがしにくいのも特徴です。
●キャンドルのデザインによって芯の選び方は様々ですが、直径25~30mmくらいのロウ溜まりのまま数時間燃え続けるくらいの芯の設定がベストです。
※日本製の芯ですと「6×3+2」から「8×3+2」くらいの平芯が適用できます
●「グミワックスストロング」は弾力も高く流動点も高いためグミワックスの芯の設定よりも一段階大き目の芯が必要になります。
※直径25~30mmくらいのロウ溜まりが目的の場合、日本製の芯ですと「8×3+2」から「10×3+2」くらいの平芯もしくは D36からD60の丸芯が必要です。
いずれも着色や香り、キャンドルの形状などによって違いますので目安としてください。
芯のコーティング
●キャンドルの芯は一般的な芯の作り方と同じように「Gumm Wax®」に浸して、コーティングしてからのご使用をお勧めします。
※キャンドルに最初に火を灯す際に炎が安定した大きさになるまで少し時間がかかるため、あらかじめ芯にワックスをしみこませておくこと(芯のコーティング)が必要です。
●150℃くらいに温めたワックスに芯を浸します。
●気泡が出ますが1分程すると落ち着いてきますので、ピンセットなどで取り出して冷ましてください。
●同じワックスで何度も芯を作っていると、気泡や熱などによってワックスが変質してきますので、芯専用のワックスと容器を用意しておくと、無駄なくコーティングの作業ができます。
●グミワックス・グミワックスストロングともに、同じ方法でコーティングできますが、「グミワックスストロング」は粘度が高いため、「グミワックス」で芯をコーティングする事をお勧めいたします。
着色について
●着色には一般的なキャンドル用の染料・顔料・透明ワックス専用の液体染料が使用できます。
●作品のイメージに合わせて、使い分けをしてください。
●透明感を保つにはワックス重量に対して0.05%~0.1%程度が配合量の目安です。
⚠高温のワックスに入れると本来の色が出ない場合があります。
⚠キャンドルは灯すと揮発します。成分の定かではない染料や顔料・クレヨンなどは使用しないでください。
●【染料]は紫外線に弱く退色や色移りがありますが、ワックスの透明感や質感を引き出してくれます。
芯の目詰まりの心配が少なく、深みのある濃い色のキャンドルを作ることができます。
※色移りや変色しやすい性質があります。
●【顔料】は色あせや色落ちがしにくいのが特徴ですが、入れすぎると芯が目詰まりします。
少量で着色はできますが、やはり入れ過ぎは禁物です。
小さな粒状、またはフレーク状ですので、手が汚れにくく便利です。
●【液体の染料】はグミワックスにも溶けやすく、少量で着色ができ発色の良い染料です。
専用のスポイト等で滴量を管理するにも便利です。
濃縮された染料ですので、少しづづ加えていくのがコツです。
ワックスが液体状になってから着色剤を入れ、十分に攪拌してからお使いください。
●グミワックス・グミワックスストロングともに、同じ方法で着色できます。
●「グミワックスストロング」は粘度が高いため、低めの温度で着色すると微妙なグラデーションや柔らかなマーブル模様など、着色の自由度が増しました。
●「グミワックス」と「グミワックスストロング」の流動点の違いを利用してエッジの立った固い質感の差し色など様々な表情を実現できます。
香りの配合
⚠一般的なジェル状の透明ワックスと同様、香りの種類や品質・ブレンドなどによってワックスに濁りがでたり正常な燃焼が得られない場合や、引火の危険性もあります。
⚠ご使用者様の責任において、あらかじめ十分なテスト(燃焼テスト)をお願いいたします。
●キャンドル専用の香料や、合成香料(フレグランスオイル)、精油(エッセンシャルオイル)が使用できます。
●香料の種類によってはワックスに濁りが出たり、燃焼に適さないものもあります。
●香り成分の添加量はワックス重量に対して2%~5%程度を目安にご使用下さい。
⚠一部の香料の種類によっては、色の経時変化の著しいものや、 香料自体に色を含むものもあるため注意が必要です。
⚠ワックスが熱すぎるとオイル分が揮発してしまいますので、なるべく低い温度(120℃~130℃)で加えて下さい。
※モールドに注ぐ際には一時的に130℃~150℃に温度を上げると注ぎやすくなります。
⚠香りを入れた後に150℃以上になりますと、変質(黄変)しやすくなります。
⚠香りは引火点の低いオイル成分ですので、引火防止のためにも よく撹拌してから使用して下さい。
⚠香りの種類によっては細かいアワが出てきますが、 数分置いておくとしだいに消えていきます。
●グミワックス・グミワックスストロングともに、同じ方法で香り付けができます。
●「グミワックス」は香りのオイル成分により粘度が低くなりがちですが、「グミワックスストロング」はオイル成分による粘度低下を補えますので、より自立性が保たれます。
⚠香りの不完全な混合が不規則に燃える炎を引き起こしたり、引火の可能性があります。
⚠香り成分のポケットができないよう十分な攪拌をしてください。
気泡のコントロール
●ワックスが熱酸化で変色しないよう最小の火力で、泡が出ないよう ゆっくりと混ぜながら溶かします。
●温度の上限は155℃くらいを目安にして、完全に液体状に溶かします。
※かき混ぜずに数分放置しておくと泡は消えたように見えますが、潜在的にまだ気泡はワックス中に潜んでいます。
●155℃くらいの温度を維持したまま、更に10分ほど、かき混ぜずにワックスを寝かせてから使用します。
※ライトなどで溶けたワックスを照らすと気泡の残量が見える場合もあります。
●香りを加える場合は、溶けたワックスが一旦120℃くらいまで下がるのを待ってから添加し、香り成分のポケットができないようよく攪拌してください。
かなりの気泡が発生しますが、その後ゆっくりとかき混ぜながら徐々に温度を上げていき、 155℃くらいを維持したまま15分ほど寝かせてから使用してください。
香りの種類によっては寝かせの時間に違いがあります。
溶かすワックスの量や環境などによって気泡の抜け方の状態は違ってきます。
あまり長い時間高温を維持するとワックスに熱による変化が出る場合があるため、適切な温度と時間の管理が必要になります。
●注ぎ方のコツ
溶けたワックスをモールドに注ぐためには、湯切れの良い小さめの(500ccくらい)ビーカーが使い勝手が良いでしょう。
同じスピードで同じ分量のワックスをユルユルと注ぎます。
脇を締め、息をゆっくりはきながら集中して作業を進めます。
基本的な注ぎ方のコツを身体に覚えさせると良いでしょう。
ワックスの注ぎ方ひとつで、キャンドルの仕上がりが違うのも面白いところです。
あえて気泡を残すことも悪くはありませんので、自分好みのキャンドル制作方法を見つけ出して下さいね。
※気泡が多すぎると燃焼に支障が出てしまうので良い塩梅を探してみましょう。
●GummyWaxのモールド(型)はシリコン製が最も適しています。
お菓子やケーキ用に市販されているシリコンモールドは手軽に利用できますが、肉厚の薄さによる保温性の無さや、内側表面の見えない凹凸などが気泡の原因になることがあるようです。
気泡が留まらないようにするには、モールド内側表面には異物が一切無いようきれいにしましょう。
シリコンは型離れが良いので離型剤は必要なく、余分な油分は返って気泡の原因になることもあります。
●モールドの予熱も大切な要素です。
冷えたモールドは表面のワックスを急激に固めて気泡を抱え込んでしまいます。
モールドの予熱を終えたタイミングで、ワックスの気泡抜きが終われるように、時間の管理が必要です。
※予熱には『ドライヤーやヒートガンなどで温める』『事前にモールドを温める用のグミワックスを注ぎ、ある程度温度が下がってから取り出し、予熱のある内に本番のワックスを注ぐ』などの方法があります。
●芯も気泡が発生する要因の一つです。
一般的に漂白されたコットン芯を使用されていると思いますが、 芯のセットには2種類考えられます。
モールドに芯をセットしてからワックスを流し込む方法と、 出来上がったキャンドルに後から芯を差し込む方法です。
芯の製造や保管時の過程で付着した湿気その他が激しく反応して気泡が発生しますが、数分で収まります。 気泡を出し切ってから使用します。
コーティング後、数日たつと芯から若干の気泡が発生する場合もあるので、その日に使い切る分を見越した量をコーティングをします。
※事前にコーティングした芯は密閉容器に入れ冷暗所に保管しておいてください。
※モールドに芯をセットするのではなく、後から芯をBOKKO[ボッコ]などで差し込む場合は、芯からの気泡の心配はありません。
★ワックスの保存・保管
●既存のワックス同様に湿気を防いだ状態での保管が必要です。
●空気中の埃なども付着しやすいため、タッパーや保存袋等に入れて保管することをお勧めします。
●温度差が大きくなると空気中の水蒸気でワックスの表面が結露しやすくなります。
結露したGummy Wax®を溶かしても、非水溶性のため水分は完全に分離されるので、キャンドルに水分が含まれることはありませんが、水分が沸騰するため大変危険です。
●直射日光や温冷風の当たる場所を避け、なるべく温度変化の少ない状態で保管してください。
※数年前(5~6年)から当社でタッパーに入れ保管してあるワックスに経時変化はありません。
保管の環境や状況により差はありますが、数年間は初期の機能を維持できると思われます。
しかしながら、他のワックス同様に早め(1年以内)に使い切ることをお勧めいたします。
